男性不妊になりやすい人とは?原因と予防法を徹底解説!

妊活において、不妊の原因は男女ともに存在します。その中でも、男性側に原因があるケースは全体の約半数にのぼります。男性不妊は、身体的な問題だけでなく、生活習慣や環境要因も大きく影響します。

今回は妊活の教科書より、男性不妊になりやすい人の特徴やその背景、予防策について詳しく解説します。

目次

男性不妊について

まず、男性不妊とは何かを理解することが重要です。不妊とは、避妊をせずに1年以上妊娠が成立しない状態を指します。男性不妊は、精子の量や質、運動能力に問題がある場合が主な原因とされています。

男性不妊の原因

続いて、男性不妊の原因について見ていきましょう。

精子に関する問題

男性不妊の多くは、精子の異常に起因します。具体的には以下のような問題が挙げられます:

  • 精子の数が少ない(乏精子症)
  • 精子の運動率が低い(精子無力症)
  • 精子の形に異常がある(精子奇形症)

これらの問題は、生活習慣や環境要因、遺伝的要因によって引き起こされることがあります。

性的機能障害

勃起不全(ED)や射精障害などの性的機能障害が原因で、不妊に至ることがあります。ストレス、生活習慣、基礎疾患などが関係している場合が多く、心理的要因も無視できません。

男性不妊は増加傾向

近年、男性不妊の相談件数が増加しています。環境汚染やストレスの増加、不健康な生活習慣がその背景にあるとされています。また、晩婚化や妊娠適齢期の意識変化も、男性不妊の課題をより顕在化させています。

男性不妊になりやすい人の特徴

続いて、男性不妊になりやすい人の特徴について見ていきましょう。

男性不妊になりやすい人の特徴1.生活習慣が不規則な人

不規則な生活習慣は、男性不妊の大きな原因となります。例えば、以下のような行動が精子の質を低下させることが知られています。

  • 睡眠不足や過度な夜更かし
  • 不規則な食生活(ファストフードや栄養バランスの欠如)
  • 運動不足や長時間のデスクワーク

これらの要因は、体内のホルモンバランスを崩し、精子の生成に悪影響を与える可能性があります。

男性不妊になりやすい人の特徴2.座りっぱなし

座りっぱなしは精巣温度が上昇したり、陰嚢が圧迫されたりして、男性不妊の原因となる可能性があります。また、タイトな下着の着用も陰嚢を圧迫して、精子運動率の低下に繋がります。

男性不妊になりやすい人の特徴3.年齢を重ねている

不妊というと女性のイメージがありますが、実際のところ不妊になる原因の約半数は精子に異常がある男性不妊であるとされます。男性の造精機能は加齢によって働きが低下したり、加齢によってテストステロンの分泌量が減って、その結果として性欲や勃起機能が低下することがあります。

男性不妊になりやすい人の特徴4.精神的な不調・薬の副作用

うつ病や心の不調がある人は、性欲が減退し、勃起不全を引き起こす可能性があります。また、一部の降圧薬や抗うつ薬、抗精神病薬には、勃起不全を引き起こす副作用があります。

男性不妊になりやすい人の特徴5.喫煙や飲酒が習慣化している人

喫煙や過度の飲酒は、精子の健康に深刻なダメージを与えます。タバコに含まれる有害物質は、精子のDNAを損傷させることがあり、アルコールはホルモンバランスを乱す要因となります。

特に、喫煙者の精子数や運動能力が低下することは、多くの研究で示されています。禁煙や飲酒量の制限が、不妊リスクを軽減するための第一歩となります。

男性不妊になりやすい人の特徴6.ストレスを抱えやすい人

精神的なストレスは、男性ホルモンの分泌を抑制する原因となります。また、ストレスが精子の質や数に影響を及ぼすことも報告されています。仕事や家庭でのストレスが多い環境にいる人は、心身のリラックスを意識的に取り入れることが大切です。

男性不妊になりやすい人の特徴7.肥満体型の人

肥満もまた、男性不妊のリスクを高める要因の一つです。肥満は体内のホルモンバランスに影響を与え、精子の質を低下させることがあります。特に、内臓脂肪が多い場合は、テストステロンの分泌が減少する傾向があります。

男性不妊を予防するための生活習慣改善

男性不妊のリスクを軽減するためには、生活習慣を見直すことが重要です。以下に、具体的な改善方法を紹介します。

バランスの取れた食生活を心がける

ビタミンCやE、亜鉛、セレンといった栄養素は、精子の健康を保つために重要です。野菜や果物、ナッツ類、魚介類などを積極的に摂取することで、精子の質を向上させることが期待できます。

男性不妊の予防1.座りっぱなしにならない

椅子に長時間座りっぱなしだと熱がこもって血流も悪くなるため、定期的に身体を動かしましょう。また、タイトな下着を避け、トランクスを着用するというのも一つです。

男性不妊の予防2.適度な運動を取り入れる

定期的な運動は、男性ホルモンの分泌を促進し、精子の生成をサポートします。ただし、過度な運動は逆効果となる場合があるため、適度な運動量を心がけましょう。

男性不妊の予防3.禁煙と飲酒量の制限

タバコをやめることは、精子の健康を保つための基本的なステップです。また、アルコール摂取を控えることで、ホルモンバランスの改善が期待できます。

男性不妊の予防4.ストレス管理を意識する

リラクゼーションや趣味の時間を持つことで、ストレスを軽減することができます。心身の健康を保つことで、精子の生成やホルモンバランスの正常化につながります。

まとめ:男性不妊になりやすい人とは?原因と予防法を徹底解説!

いかがでしたか?今回の内容としては、

  • 不規則な生活習慣や座りっぱなし、肥満などは、男性不妊のリスクを高める
  • 喫煙や過度な飲酒は、精子の健康に悪影響を及ぼす
  • ストレス管理と適度な運動が、精子の質を向上させる
  • 栄養バランスの良い食事が、精子の生成をサポートする

以上の点が重要なポイントでした。男性不妊は、生活習慣や環境の改善でリスクを軽減できる場合もあります。自分の生活を見直し、必要であれば専門家の助けを借りることで、健康的な妊活を目指しましょう。

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この記事の監修

成川希のアバター 成川希 産科婦人科専門医、女性ヘルスケア専門医、日本抗加齢医学会専門医、産業医

岐阜県生まれ。岐阜大学医学部を卒業後、同大学産婦人科に入局し岐阜県内の病院で勤務。AUCM(米国補完医療大学)、インド国立グジャラートアーユルヴェーダ大学病院、JIVAアーユルヴェーダクリニックなどでアーユルヴェーダの研修と実践を重ねる。
2016年から東京に拠点を移し、都内婦人科で臨床医として現場に立つ一方、2022年9月よりアーユルヴェーダの観点からの診察・施術を行うAyurvedaUniverse(アーユルヴェーダユニバース)代表。
産科婦人科専門医、女性ヘルスケア専門医、日本抗加齢医学会専門医、産業医

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