妊娠安定期とは?いつから始まり、どのような時期なの?

妊娠すると、体の変化や赤ちゃんの成長に伴い、さまざまな時期があります。その中でも「妊娠安定期」とは、つわりが落ち着き、体調が比較的安定する時期を指します。

しかし、安定期といっても全くトラブルがないわけではなく、適切な過ごし方を知っておくことが大切です。今回は妊活の教科書より、「妊娠安定期とは?」をテーマにお届けしますので、ぜひご覧ください。

目次

妊娠安定期とは?いつからいつまで?

妊娠安定期とは、一般的に妊娠5ヶ月(16週)から7ヶ月(27週)までの期間を指します。この時期に入ると、初期のつわりが軽減し、胎盤が完成することでホルモンバランスが安定し、体調が比較的良くなる人が多いです。

また、安定期に入ると、胎児も順調に成長し、子宮が大きくなることでお腹のふくらみが目立ってきます。ただし、安定期の開始や終了は個人差があり、体調の変化も人それぞれ異なります。そのため、自分の体の状態をよく観察しながら、適切に過ごすことが重要です。

妊娠安定期の特徴

続いて、妊娠安定期とは何かを深く理解するために、その特徴を見ていきましょう。

妊娠安定期の特徴1.つわりが落ち着く

妊娠初期のつわりは、妊娠12~16週頃から徐々に軽減する人が多いです。食欲が戻り、栄養をしっかり摂れるようになることで、体調が安定しやすくなります。ただし、人によっては安定期に入ってもつわりが続くこともあるため、自分のペースで無理せず過ごしましょう。

妊娠安定期の特徴2.胎盤が完成し、流産のリスクが低下

妊娠初期は胎盤が未発達のため、流産のリスクが比較的高い時期ですが、妊娠16週頃には胎盤が完成します。これにより、胎児が安定して成長できる環境が整い、流産のリスクが低下します。

ただし、完全にリスクがなくなるわけではないため、体調管理が必要です。

妊娠安定期の特徴3.お腹が目立ち始める

妊娠5ヶ月を過ぎると、子宮が大きくなり、お腹が少しずつ前に出てくるようになります。個人差はありますが、この時期からマタニティウェアを着用し始める人が増えます。また、胎動を感じるようになる人もおり、赤ちゃんの成長を実感しやすい時期です。

妊娠安定期の特徴4.妊娠による体調変化

安定期に入ると、妊娠初期に比べて体調が良くなることが多いですが、新たな体調の変化も現れることがあります。例えば、お腹が大きくなることで姿勢が変わり、腰や足に負担がかかりやすくなることで、腰痛や足のむくみが現れることがあります。また、胎児の成長に伴い、母体の血液量が増え、鉄分不足による貧血も起こり得ます。

妊娠安定期の過ごし方

続いて、妊娠安定期の過ごし方について見ていきましょう。

妊娠安定期の過ごし方1.適度な運動を取り入れる

安定期は体調が良くなるため、適度な運動を始めるのに適した時期です。ウォーキングやマタニティヨガなど、無理のない範囲で運動することで、血流が良くなり、体調を整える効果があります。また、運動は腰痛やむくみの予防にもつながります。

妊娠安定期の過ごし方2.バランスの良い食事を心がける

赤ちゃんの成長に必要な栄養を摂取するために、バランスの良い食事を意識しましょう。特に鉄分、カルシウム、葉酸、タンパク質をしっかり摂ることが大切です。また、つわりが落ち着いたとはいえ、胃の圧迫感を感じることもあるため、一度に食べ過ぎず、少量ずつ食事を摂るのが良いでしょう。

妊娠安定期の過ごし方3.体を冷やさないようにする

妊娠中は血流が変化し、冷えやすくなることがあります。特に下半身を温めることで血行を促進し、むくみや冷えの改善に役立ちます。

妊娠安定期の過ごし方4.無理をせず、リラックスする時間を作る

安定期は比較的体調が良くなるため、活動的になりがちですが、無理をすると疲れがたまりやすくなります。十分な睡眠をとることや、ストレスを溜めない工夫が必要です。リラックスできる時間を作り、心身の負担を軽減しましょう。

妊娠安定期の注意点

妊娠中の注意点として、体調が良いからといって無理をすると、疲れやすくなり、体に負担をかけることになりますので、適度な休息をとることを意識しましょう。また、妊娠中は免疫力が低下しやすいため、風邪やインフルエンザなどの感染症に注意が必要です。手洗いやうがいをこまめに行い、感染予防を徹底しましょう。

もし、腹痛や出血、強い倦怠感など異常を感じた場合は、すぐに医師に相談することが大切です。

まとめ:妊娠安定期とは?いつから始まり、どのような時期なの?

いかがでしたか?今回の内容としては、

  • 妊娠安定期とは、妊娠5ヶ月(16週)から7ヶ月(27週)の期間を指す
  • つわりが落ち着き、胎盤が完成することで体調が安定しやすくなる
  • 適度な運動やバランスの良い食事を心がけることが大切
  • 体を冷やさないようにし、無理をせずリラックスする時間を作る

以上の点が重要なポイントでした。妊娠安定期は、比較的穏やかに過ごせる時期ですが、無理をせず、自分の体と赤ちゃんを大切にしながら過ごしましょう。

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この記事の監修

成川希のアバター 成川希 産科婦人科専門医、女性ヘルスケア専門医、日本抗加齢医学会専門医、産業医

岐阜県生まれ。岐阜大学医学部を卒業後、同大学産婦人科に入局し岐阜県内の病院で勤務。AUCM(米国補完医療大学)、インド国立グジャラートアーユルヴェーダ大学病院、JIVAアーユルヴェーダクリニックなどでアーユルヴェーダの研修と実践を重ねる。
2016年から東京に拠点を移し、都内婦人科で臨床医として現場に立つ一方、2022年9月よりアーユルヴェーダの観点からの診察・施術を行うAyurvedaUniverse(アーユルヴェーダユニバース)代表。
産科婦人科専門医、女性ヘルスケア専門医、日本抗加齢医学会専門医、産業医

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